しなやかにそして力強く…それが女性 / 10月1日リリース木花咲耶姫(辻本店)日本酒

 

辻本店(日本酒蔵元)から10月1日にリリースされる「木花咲耶姫−コノハナサクヤヒメ−」を一足先に楽しんできました。

 

 

辻本店杜氏 辻麻衣子さんは写真でもわかる通り、女性杜氏。
日本に酒蔵は約1700軒ありますが、その中で女性の杜氏は数十名程。
女性杜氏が酒づくりというその世界でどの様に生きているかを想像することができるかと思います。

 

 

 

さて、楽しませて頂いた「木花咲耶姫」ですが
一言でいうと泣きました。
飲んだ瞬間に感情が溢れてしまうお酒でした。

 

 

木花咲耶姫というお酒について簡単に。
女性が醸し、女性の縁でとりもつ、女性の為の旨酒。
そんなコンセプトのお酒です。
杜氏 麻衣子さんが岡山県初の女性杜氏となってから10年目の節目に醸したお酒です。
御前酒菩提もと、そして幻の米とも言われた雄町米を使用した純米大吟醸のこのお酒は
昨冬に仕込みを終え、その後、全国約20店の有力酒販店の女将さん、そして女性デザイナーなどが
蔵元に集まり、試飲やデザインなどの検討を重ね、女性の縁を繋げたお酒が完成したそうです。

 

 

詳しくは、販売店宮川酒店さんのブログをお読み下さい。「再び酒蔵へ行く理由

 

 

お酒の話とは別に、この日本酒の名前でもある「木花咲耶姫」の由来となるお話を。
木花咲耶姫は古来より霊峰富士山頂に祀られ、安産・水・芸能・酒造りを司る女神として世に「めぐみの花」を咲かせています。
辻本店さんの蔵内にも祠を建て糀(こうじ)の神様として代々お祀りしているそうで、今回の日本酒はそこからお名前を頂いたそうです。
元々は酒づくりは女性の仕事だったそうですが、その後、女性は酵母に影響を与えるとの見解や
100日あまりも蔵に籠もり酒づくりに専念するのにあたり女性を排除したなどといろいろな理由から
一時期は「女人禁制」という時代もあったそうです。

 

 

そんな女性に厳しい時代も歴史のひとつになっているであろうこの辻本店という酒蔵に
木花咲耶姫の祠があり、そしてそこに麻衣子さんが生まれ、杜氏となったこと、
そして今世に「木花咲耶姫」を誕生させたことを考えると、なんとも感慨深い話だなぁと思います。

 

 

さて、ここまで来てようやく「泣ける」という感想を持った話が出来ます。
女性の持つ芯の強さと優しさを表すように醸したお酒。
飲んだ瞬間から感情が溢れ出すようなお酒でした。

 

 

そうです。
女性はとても強い。

 

 

私は仕事をしている母親なので、仕事の現場から見た私、そして家庭から見た私の両方からの感想となりますが
これだけ世の中に働く女性が増えても、やはり「女性には任せられない」というシーンも少なくはありません。
それはきっと男性に比べた時の体力の無さであったり、
ライフイベントともいう女性にしか叶えられないシーンを過ごすことであったり、
もしかすると「女性はいざとなったら家庭に入るから」なんて
逃げ道の様なものを予感してそうした「女性には…」という空気がまだ広がっているのかもしれません。

 

 

でもね、これは言いたくなる気持ちも少しわかるんです。
私は以前、家庭の中で私の稼ぎだけで過ごした時期がありました。
実際に自分以外の誰かを養う、という使命は思うよりずっと不安で
「明日、この仕事が無くなったらどうしよう」などと思うことも少なくはなく、
家族の為に周りの人とうまくやらなくちゃ、結果を出さなきゃ、などと考えて過ごした時期がありました。
そうなってくると、自分のやりたいことよりも、まずは現状維持、もしくはそれ以上なんですよね。
すごい重圧の毎日でしたが、私にとって家族に感謝する何よりのきっかけになりました。
こんな戦いの様な毎日を感じさせず、私たちが安心して過ごせるようにしてくれていたこと。
たぶん、結婚している男性も、そうでない男性も、きっと「誰かを守る」感情は遺伝子に組み込まれていて、
それこそ、昔CMで聞いたことのある「24時間戦えますか?」なんて問いにも

「YES」と答えてしまうくらいの気持ちをもって仕事に取り組んでいてくれているんだろう、と思います。

 

 

そして、もしかしたらそんな中で「男性は女性を守らなくちゃ」などという思考が生まれ
その結果「女性には無理だよ」という、言葉に出してしまうと「拒否」の様にきつく感じるかもしれませんが、
それはもしかしたら男性の優しさを表現したものかもしれないなぁと思うんです。

 

 

ですが、私のような経験をしていなくとも女性は強い。
先に書いた男性側とは違い「家庭を守る」という遺伝子が組み込まれているからかもしれないし
体力などでは叶わない男性の足りない部分をちゃんと補う部分を「知っている」人がほとんどではないかと、今まで沢山の女性とお話をしてきてそう思います。

 

 

女性は感情で動くもの。
よくそんな風に言われますが、それもそうかと思います。
いつもどこか切ない。
「私を頼ってね」と広い心で想いながらもそれを全面に常日頃出すのが得策ではないとわかっているから。
そう、きっと、女性はすごく目の前の相手のことを信用しているのでは?と思います。
目の前だけではなく、関わる全ての人たちを。
だからそんな人たちに何かがあったときには「大丈夫、私がいるから」と笑顔で包み込めるのではないかと思います。
ただ、それを日常で言葉に出来ないことがとても切ない。
心の底からそう思っているのに、それを言葉にするより見守ることの方が結果として良いことを知っているから。
(もちろん、口に出した方が良い時もありますけどね)

 

 

もしかすると、これが女性の持つ強さである「芯」なんじゃないかな?
なんて思っています。

 

 

 

 

この「木花咲耶姫」を飲んで
杜氏麻衣子さんの持つ強さがとっても伝わってきて
飲んだ瞬間に目頭が熱くなりました。
お子様を抱え、男性ばかりの現場で指揮を取り、家族だけではなく組織全体を守ること。
そして「酒づくり」という日本の伝統を継承していくその覚悟。
その想いが流れ込んでくるようでした。

 

 

女性の持つ「芯」というその捉え方は人それぞれ。
でも、一度でも「守るもの」を仕事でも家庭でもどんなことでも、意識したことのある人であれば
きっとこの日本酒が持つ力強い何かを感じることができるのではないでしょうか?
そして、同時にその包み込むような「優しさ」にも気がついて頂けるかと思います。

 

 

世の中には男性と女性という個体があって、でも心は2種類じゃなくていろいろで。
でも、大抵のひとが一人ではなく、誰かと共にする人生かと思います。
頼ったり頼られたり、守ったり守られたり。
そんな誰かと過ごす時間を楽しみたかったり、改めて感謝をしたい時に飲んで頂きたいお酒だな、
と思いました。
そして、そんな誰かと過ごす覚悟を決めたときにも。

 

 

本当に、男になったり女になったり
でも、どんな時でも笑顔でしなやかに。
女性って本当に強いなって思います(笑

 

 

10月3日(火)の江ノ島週イチマルシェでこの「木花咲耶姫」を来場された方に振る舞います。
6日の満月に向かって満ちていくこの時期に
それぞれの想いを感じて心を満たしてくれたらと思います。

 

 

愛ある食卓
江ノ島週イチマルシェ(毎週火曜日のみ)

開催場所:Loasi/ロアジ

〒251-0035 神奈川県藤沢市片瀬海岸1-9-6

*10月24日は小田急藤沢店での「愛ある食卓の一週間」(催事)の為お休みします。

 

 

……「木花咲耶姫」の販売店……

宮川酒店

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神奈川県足柄上郡中井町井ノ口693-10
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