愛ある食卓のリリースパーティを開催させて頂きました。
パーティのテーマは「 Night Picnic / ナイトピクニック 」でした。
そのパーティを終えてのお話です。
パーティの企画で決めたルールは「ひとを喜ばせる」ことでした。
このルールに沿う企画であれば基本的になんでも有りなんだと。
でも「喜ばせる」こそ、なんでもというわけにはいきません。
食事がメインになるパーティの企画では、来場者が喜ぶ為の役割を果たすのは食事だけではなく、
それらを盛り付ける器や、会場の飾り付けにも大切な役割があります。
私が扱う食材は有機栽培で育てたものなど、環境に配慮し自然の恩恵を受けて育つもの。
「美味しい」と思うひとがいる限り、
それらの生産物の多くは、無くならない資源の中で育つのでずっと配給の出来るような商品です。
ですが、この数行の文章には収まりきれないほど、
化学肥料を使わず、農薬を使わないことを選択した生産は大変なものです。
「自然の持つチカラを感じることの出来るような食卓」を囲み、喜ぶひとの顔を想像しながら日々頑張ってくれている生産者たちの想いに答えたい。
そして、その想いを料理を通して来場する方に届けたい。
今、私が出来る中で想いを届ける方法はなんだろう?
出来ることはなんだろう?と考えた中で浮かんだこと3つ。
√ それぞれの食材の良さを感じることのできる調理をしてくれる作り手を選ぶこと。
√ 「盛り付ける」そして「いただく」という行為を行う、使い手のよろこびを考えて作られている器を使用すること。
√ まるでその生産地に触れることの出来たような気持ちになれる会場をつくること。
「食材を通して生産者の想いを届ける」
という調理の部分を、Loasi(ロアジ)さん、Vegiko(ベジコ)さん、
そして製菓はPatisserie R(パティスリーアール)さんに。
「食するという行為を楽しむことで食材にも愛着が湧く」
ということを目的とした器の作成などをAt Home Works(アットホームワークス)さんに。
「生産物の生まれた土地に想いを馳せる」ことの出来る方を増やす為の会場作りを
フローリスト“ゆきとみ”さんに依頼をしました。
それぞれの方の仕事にあった「モノ」や「コト」を選んできちんと伝えていく
最初は食材を想う気持ちから生まれた提案でしたが、それは逆に食材を扱う方たちから見ても同じで
調理をして下さる方に対しても、器を作って下さった方に対しても、
それぞれの方の想いである「誰かの幸せの手伝いをしたい」という気持ちに、花を添える様な食材を選ぶことは当たり前の基準でした。
調理をする方は、食材の良さを最大限に活かすように、例えば皮ごと頂ける料理や、そのものから出汁を取るなど
まるでその生い立ちに寄り添うような気持ちになれる料理を提案してくださいます。
器は、それらを楽しむことが出来るように、料理を邪魔することなく、その器があることで更に料理を美味しく見せることが出来るように。
それ以外にも、持ちやすい重さや、手への馴染みやすさなどと、使い手が食事という行為を楽しめるようにと、
料理をする方も器を作る方も、やはり「誰かのよろこぶ顔」を想像しながら、ものを作り出していくことのできる素晴らしい方たちです。
私は自分には作り出せないものを作るひとたちを心から尊敬しています。
私が出来るそうした方たちへの感謝の伝え方は、
それぞれの方の仕事にあった「モノ」や「コト」を選んできちんと伝えていくことでした。
作り手 + 使い手 + 届け手 + 食べて下さるひとたち = 愛ある食卓
当たり前に想うということは、もしかしたらすごく大切なことなのかもしれません。
意識をしなくとも浮かんでくるくらい、私の日常は「それぞれに敬意を払う」ことの出来るひとやものに囲まれているということです。
食材、作り手、使い手、届け手、そして食べて下さる方たち、すべてに敬意を払い、
それぞれへの敬意を形にしてくださる方に囲まれている当たり前の私の日常に感謝をし続けること。
そして、この「ありがとう」と感謝をすることこそ「幸せ」なんだと深く実感しました。
幸せの量 ≒ 感謝の量
「幸せの量は感謝の量」
これこそが、愛ある食卓が皆様に届けていく大切な価値観です。
そんな価値観を持つことの出来る人を増やしていくこと。
そして寄り添い、新たな幸せを共に見つけていくこと。
愛ある食卓は、皆さまと一緒に幸せな気持ちを生み出すことを約束致します。
NightPicnic
“ 食材提供 ”
FlowerCrown(生産者名 古谷友)
島次郎農園(生産者名 豊島亮太)
八木努
柿右衛門農園(柿田祥誉)
巣鴨養蜂園(生産者名 高橋正利 : 米田望)
菅野農園 (生産者 菅野春平)
SOMA Farm(生産者 相馬宏充)
“ 食事提供 ”
Loasi
“ 菓子製造 ” Patisserie R
“ 花材提供 ” FLOWER/PLANTS ゆきとみ
“ 旅と器と ” At Home Works
multiple mediator 大津誠二
Photographer 伊勢谷紳祐
GraphicDesigner IRMO/イルモ 堂垣内充
Special Thanks 高平由佳子様、村中とも子様、Flosvita 京ヶ島弥生様、岩崎詩乃様、山本忠志様
Direction 愛ある食卓